アルム オリジナルの花たち

 選抜や交配による新しい花の育種は、アルムでは重要な仕事になっています。手間と時間をかけても成果は少ない仕事ですが、それでも魅力的な新しい花が次々に誕生しています。アルムで誕生したオリジナルの新花の一部を紹介します。取り上げて欲しい花をお知らせください。



フィリオプシス・ティンカーベル
×Phylliopsis ‘Tinkerbell'

ツツジ科

 フィリオプシス属は、ツツジ科のツガサクラ属とカルミオプシス属のレアキアナ種(Kalmiopsis leachiana)との交配で生まれた新しい属で、両親より強健な性質と、この属ならではの 個性的な美しい花、コンパクトな樹形が魅力。 
 日本で初の品種・ティンカーベルは、母木は北海道産のエゾノツガザクラ白 花個体×花粉はカルミオプシス・レアキアナを使った個性的な品種で、1991年に アルムで作出した世界で3番目の品種です。花形、葉形は母親に似て、樹形はもっとも矮性。非常に多花性で、両親の良い形質だけを受け継いだ理想的な品種です。性質はツガザクラ類よりもさらに丈夫で、ロックガーデンや鉢栽培に最適で す。本品種は種苗法による品種登録追加指定を出願済みで、現在は市販していませんが、近い将来には皆さんの庭の一員に加わるはずです。

ティンカーベル


ミヤマダイモンジソウ 「雪の華」
Saxifraga fortunei incisolobata cv.YUKINOHANA

ユキノシタ科

 ブームのダイモンジソウは、開花期が遅く、北国では霜よけをしなくては満足 に花が咲きませんが、アルムのオリジナル「雪の華」はミヤマダイモンジソウの 選抜個体なので花期が早く 北海道では8月下旬に咲きます。花は白色の広弁大輪 で、肥培次第では径 3cmを越える大きな花を見せてくれます。
 日当たりから半日陰までよく育ちますが、水が好きです。土の表面が乾いて きたらたっぷりと水やりしましょう。涼しい環境を好むので、夏は風通しのよい 半日陰で育てます。寒さには非常に強く、春に株分けでふやします。

ミヤマダイモンジソウ「雪の華」





四季咲コマクサ 「アルムレッド」
Dicentra cv.Alm Red

ケシ科

  コマクサ属の植物は、北米産のデイケントラ・エキシミア(D.eximia;ヒメケマンソウ・通称アメリカコマクサ)とハナケマンソウ(D.formosa)を中心に選抜品種や種間交配種が多く作出されていますが、高山植物の女王として世界的に人気があるコマクサは、栽培が難しいこともあって、本格的な育種の対象になりませんでした。四季咲コマクサ「アルムレッド」は、北米産の白花ヒメケマンソウ(Dicentra eximia 'Alba') ♀と、 コマクサの濃色選抜品種「緋炎」(Dicentra peregrina cv.'Hien')♂との交配で、作出した世界的にも初のコマクサ交配種です。
 全体的な姿は両親の中間型ですが、両親よりも生育旺盛で成長が早く、非常に強健です。花形・花色はコマクサ「緋炎」に非常に似ています。花はより大輪で花数が多く、ほぼ不稔性のため花期も長く、コマクサよりも一ヶ月ほど早く咲き始め、降霜直前まで次々と花が咲き続けます。成長点(芽)が多く分化するので株立状になり、鉢植えでも、コテージガーデン風の花壇でも、ボリューム感が出ます。耐暑性はかなり強いので、コマクサの栽培が困難な関東以南でも栽培が楽しめます。

四季咲コマクサ・アルムレッド

その他のオリジナル品種

プリムラでは、シコクカッコウソウ「鬼丸」、紅花ヒナザクラ「春香」、プリムラ・プベスケンス「アルム・イエロー」など。リンドウの仲間も、観賞価値の高い交配種が多く出ています。

その他の植物も、すでに広く流通している斑入エダザキギキョウ(カンパヌラ・ケムラリアエ・バリエガータ)を始め、八重咲アライトツメクサ、エゾエンゴサク「嵐山」、クモイナデシコ「五竜」二重咲きの「双笠」、「くれない」、レブンソウ「アルムピンク」、ヒダカミヤマノエンドウ「アルム・ハイブリッド」など、増殖予定の非売品も含むとかなりの数になります。


 欧米のアルパインガーデニングの先進地に較べると、日本では育種家も育種された品種も非常に少なく、育種情報を取り上げる園芸雑誌なども無い状況ですが、それでも歳月を要する育種にアマチュアの園芸家でありながらコツコツと取り組んで、世界的に評価される品種を生み出している人たちがいます。

  • サラガミネギキョウ 愛媛県温泉郡重信町の玉井忠幸氏によるホタルブクロとオヨベギキョウ(チシマギキョウの千島産優良品種)の交配種。オヨベギキョウに似た美花で、より大輪。草丈はやや大きく15cm位。分岐性が強く、花つきが良い。高山植物の趣を残しながら、暖地でも栽培容易な強健種。
     ホタルブクロを使った交配は英国でも進行中ですが、良い品種はまだ作られていません。玉井氏はシコクカッコウソウの選抜交配がメイン。数々の良花を作出しています。
  • オオテシオサクラソウ 北海道天塩郡豊富町の森谷高徳氏による白花エゾオオサクラソウとテシオコザクラとの交配種。プリムラ(サクラソウ)属はグループ(節)が異なると交配困難ですが、稀な成功例です。草丈はオオサクラソウと同程度で、花も全体の姿もテシオコザクラに似るユニークな種。オオサクラソウと交配した赤花オオテシオサクラソウも強健で美しい。

    これらの花は、両氏のご好意で当園でも生産販売中です。

     写真は アルムの新しい花 をご覧下さい。


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